前回は、ロングライドの為の理想的な補給食の例を、タイミング別に考察しました。
今回は、北京オリンピックのスプリント、チームスプリント、ケイリンで
トリプルクラウン(3個の金メダル)を獲得し、またロンドンでは、
チームスプリント、ケイリンで連覇を達成、自転車競技での金メダル獲得数は
史上最多を誇り、ナイトの称号を与えられた、サー・クリス・ホイの
補給食に関する持論を、お届けします。
*Global Cycling Networkより
この動画の中で、クリス・ホイは栄養摂取のコツ、トップ5を紹介しています。
①TIMING
これは、前回の考察と同様で、戦略的、計画的にエナジーフード、水、タンパク質を
摂取する事の重要性を説いています。
②PROTEIN
プロテインは決して強くてパワフルなアスリートが、巨大な筋肉を作り、
維持する為のものではなく、ハードな練習でダメージを受けた筋肉の
リカバリーに必要だとしています。
(この10年で栄養学的にプロテインの扱いが劇的に変わった)
③TRYING NEW FOOD
これはレースやビッグイベント前だからといって、
普段とは違う、特別なジェルとか、プロテインバーとか新しい食事をしてはいけない、
といった趣旨だと思います。
同様な事は、自転車女子 日向涼子様もおっしゃっています。
④HYDRATION
知っての通り、人間の90%は水で出来ていて、水分の積極補水の重要性と
補水不足による、危険な状態を説いています。
また、ピュアウォーターがベストな補水の方法とは限らず、
電解水などの使用も勧めています。
のどが渇いたと感じたら、それはもう悪いサインであり、そう感じる前に
補水する事が重要とも言っています。
⑤BE ORGANISED
もっとも悪い例が、家の冷蔵庫にジャンクフードや、アスリートにとって良くない材料が
入っている事。
ホイ氏の場合は、ワイフが食事の管理をしっかりと行っていて、また、
ワイフが家にいない時でも、リカバリーのタイミングを外すことなく
食事が出来るように助けてくれたおかげで
金メダルを獲得することが出来たと言っています。
最後に、サー・クリス・ホイのトレーニングの考え方も記しておきます
筋力を最大限に高めるには、疲れていない、リフレッシュした状態で
トレーニングに臨む必要がある。
年を重なるごとに、トレーニングセッションの間のインターバルで
十分休むこと。
トレーニング全体量は減るが、疲労回復した状態で、毎回トレーニングに
臨むことが出来きるので、結果的により効果的なトレーニングができる。
トレーニングする時にはなぜトレーニングするのかを考えるようにしている。
基礎的なトレーニングはとにかく一生懸命やる。
ジムでの筋力トレーニングだけではなく、ロードでの有酸素フィットネス
トレーニングを行う・
特異的なトレーニングを行う時には、体や筋肉のコンディションが
良好な状態となっているので、スピードとパワーを養うベースが出来ていることになる。
1セット30秒全力、1分のリカバリー×4本を行う
ロングスプリントができる脚力を養うことが出来る。
次回は、実践編といきますか!?